『保育士』の『労働寿命』の延ばし方!〜腰痛に注意〜

Uncategorized

ある調査では、50.6%の保育士が「腰痛あり」と解答している。(宮崎敬士ら:「子育て支援を促進する保育士への腰痛軽減ストレッチプログラムの開発」,2023.より)

腰に負担のかかる動作とは

前かがみ・持ち上げ

以下の報告で、前かがみや持ち上げ動作は腰痛の新規発生に関連すると言われています。(独立行政法人労働者健康福祉機構:勤労者の腰痛の実態(第2報),2008.より)

この報告の裏付けとなりそうなお話が、スウェーデンの整形外科医ナッケムソン博士の行った研究で、姿勢の変化による椎間板の内圧の変化を調べた物です。

この研究によると、立っている時を100とすると座っているのみでも140、そこから前かがみになっていくと185、立位での持ち上げ動作では220の圧力が椎間板に加わることを示しています。

NACHEMSON A :THE LUMBAR SPAIN.AN ORTHOPAEDIC CHALLENGE.SPAIN 1:59-71,1976

ひねり

以下の報告で、ひねり動作は腰痛の新規発生に関連すると言われています。(独立行政法人労働者健康福祉機構:勤労者の腰痛の実態(第2報),2008.より)

椎間板は縦方向の圧力には強い一方で、曲げたりひねりには比較的弱い性質があると言われています。

       

体を曲げた状態でのひねりは、椎間板をすり潰すような力が加わる。そんなイメージで良いかと思われます。

   

保育と腰痛の関係

オムツ交換

前かがみ姿勢で行うことになるため、腰部に負担がかかりやすくなります。

トイレ介助

            (厚生労働省より)

前かがみ姿勢や、体をひねる動作を強いられるため腰部に負担がかかりやすくなります。また、狭い空間で行う場合は、腰に優しい方法での実施が困難となり、より負担が増えてしまいます。

食事介助

         (厚生労働省より)

子供の顔の高さに合わせ腰を低くする必要があり、前かがみを強いられるため、腰には負担がかかりやすくなります。また、複数の園児を相手にする場合、体を不自然にひねることになることになり、腰には負担がかかりやすくなります。

事務作業

連絡帳や日誌を書くなどのデスクワークを、サイズの合わない子供用の机や椅子で行っている場合は要注意。前かがみを強いられ、腰に負担がかかります。

抱っこ

子供の体重がそのまま腰の負担になるのはもちろんですが、注目すべきは抱き上げる時・おろす時です。椎間板内圧の表を見てもわかるように、膝を伸ばした格好での持ち上げ動作時には腰に相当な負担がかかるためです。

からだの使い方

オムツ交換

両脚を前後に開くと、前かがみ姿勢を軽減することができます。

トイレ介助

中腰は避けましょう。

片膝立ちで腰を伸ばした格好がおすすめです。

また、腰をひねらないよう、園児の正面で実施しましょう。

食事介助

なるべく自分の正面で作業を行うようにすることで、腰をひねらず済むようにしましょう。

抱っこ

抱き上げる際、膝は伸ばさないようにし、腰を落とすようにしましょう。その際、腰は丸めないように注意し、椎間板の内圧が上昇しないようにします。両脚を前後に開いた状態で持ち上げる方法も腰への負担を減らすことができます。

環境整備のポイント

オムツ交換

おむつ交換台などを利用し、作業面を高くすることで前かがみ姿勢を軽減することができます。

トイレ介助

良い体の使い方を実践できるよう、広いスペースを確保しましょう。掃除道具など、介助の妨げになりそうな物品は配置を工夫しましょう。

食事介助

なるべく自分の正面で作業ができるよう、自身の座る位置や園児の座る位置を調整しましょう。隣同士となると必然的に腰をひねることになるため、対面する位置や直角の位置に椅子を配置できると良いでしょう。

抱っこ

少し手間かもしれませんが、抱っこ紐を利用することで腰への負担をグッと減らすことが可能です。これは、子どもの重心を自身へ近づけることで、テコの長さを短くすることができるためです。

事務作業

大人用のデスクを用意し、前かがみ姿勢を防止しましょう。

ストレッチ

ここでは、『症状を和らげる』というよりも、『腰にとって良い体の使い方をする』為に必要なストレッチを考えます。 

両脚を前後に開いて作業するために

①大腿四頭筋

大腿四頭筋の柔軟性が低下すると、脚を後ろへ引きづらくなってしまいます。この筋肉の柔軟性を高めておくことで、腰に優しい体の使い方が可能となります。

②大臀筋

大臀筋の柔軟性が低下すると、脚を前に位置しづらくなってしまいます。この筋肉の柔軟性を高めておくことで、腰に優しい体の使い方が可能となります。

腰を丸めずに作業するために

①ハムストリングス

ハムストリングスの柔軟性が低下すると、骨盤が引っ張られ腰を丸くする方向に力が働いてしまいます。この筋肉の柔軟性を高めておくことで、腰に優しい体の使い方が可能となります。

筋トレ

ストレッチと同様、『腰にとって良い体の使い方をする』為に必要なトレーニングを紹介します。

両脚を前後に開いて作業するために

①大腿四頭筋

脚で踏ん張り体を安定させるために必要な筋肉となります。

②大臀筋

同じく、脚で踏ん張り体を安定させるために必要な筋肉となります。

腰を丸めずに作業するために

①腸腰筋&脊柱起立筋群

腰を伸ばすために必要な筋肉となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました